11月1日(火)
昨夜診療後は、日本橋学術講演会に行ってきた。渋谷区で開業されているN先生の講演で、重度歯周炎とインプラントという興味ある症例提示、問題提起をされ、考えさせる内容だった。インプラントが、信頼たる治療となってきて、益々インプラントが、患者さんの口腔内に共存することになる。重度歯周炎の歯を抜歯してインプラントにすべきか?相当厳しくても残して共存させるか?
答えはひとつではないが、おそらく、インプラントが残り、問題が起こるのは、インプラントではなく、重度歯周炎の歯であろう。また、重度歯周炎の歯を残しておいたお陰でその歯がバーストして(急性化して)しまうこともあり得る。そして、運が悪いと、その歯の細菌がインプラントに伝播してしまい、インプラント周囲炎を惹起させてしまいインプラントの骨吸収を引き起こす可能性もあり得る。絶対的な答えは、出ないであろうが、、、。
今私は、全顎的な重度歯周炎の患者さんに限って、患者さんと相談の上、向こう10年間を考えると却って治療費が安く済むという理由が主たる理由なのだが、重度歯周炎の歯は抜歯が当然であるが、その周囲の無理すれば残りそうな歯も抜歯してインプラントを患者さんに埋入している。結果的にインプラントの埋入本数は少なくなるのである。それらの経過を追っているが、インプラントの経過はソコソコいい。結果的に悪くなる可能性が高いのは、自分の歯であろうし・・・、ということで、患者さんは、お金が多少は、安くなるし、問題も起き難いということで、選択肢として提示すると患者さんが、それを希望される。多分、そっちの方が、安全長持ち、問題が起き難いと思う。十分慎重に経過を追ってみようと思う