Straumann Japan Kick off party
Straumann が日本に法人を構え、その(こけら)落としで、本日午後 Straumann Japan Kick off Partyが開催された。それに招待されたのだが、招待された先生方は大学インプラント科関係者と理事の先生とビッグユーザーの先生等々である。
私は Straumann Implant をメインに使用している。その理由は、私は、今まで7社のインプラントを使用してみた結果このインプラントは他社メーカーと比較して経過がいいからである。何人もの先生に聞いてみた。彼らの答えももそうだった。「他社ビッグメーカーのインプラントとStraumann Implant を比較して失敗率はどうですか?」と。今日もある大学インプラント科の部長クラスの先生に聞いてみた。答えは、同じだった。やはり私の言う通りだった。何故、経過があまり良くないインプラントが売れるのだろうか?答えは唯一つ。会社の宣伝力である。
また、この頃少し宣伝し出している 無歯顎の患者さんに4本インプラントを入れ、12本の歯を作るコンセプトである All-on-Four について知り合いの先生何人かに聞いてみた。その答えは、「ある先生だけの評価論文で全くエビデンスがない。」スイスのチューリッヒ大学の修復歯周インプラント科のH教授関連教室の先生は 「全くエビデンス がない、治療に値しない、クレージーな治療だ。」とまで言っていたそうだ。
また、アメリカのインプラントで超有名な先生は、声を荒げて、All-on-Four is Stupid!の一言だった。もう一人の超有名な先生も講演会場でクレージーって言っていた。
少なくともアメリカでは、第一選択ではなく、それどころか大方その治療方法を非難しているようだった。All-on-Four 治療を受けて経過のいい患者さんはたまたまいるかもしれない。しかし、それはたまたま偶然である。
聞いてみたインプラントをソコソコ経験のある先生は全て、普通の治療に比べたら成功率は落ちたと言明した。すなわち、失敗率は何倍も高いのである。本数が少なくて済む。(多少)安いと甘い言葉に誘われて治療してしまった患者さんで困った患者さんはたくさんいる。困った挙句大学病院にお世話になって本数を追加している患者さんもいるという。結局1.5倍~2倍近くのの治療費になってしまう。安い、本数が少ない、という甘い誘い宣伝には要注意である。一般的に世界的にコンセンサスの得られている治療プロトコール(安全な治療をするためのガイドライン)では、無歯顎のインプラント埋入本数は、上顎6~8本、下顎(4)5~8本である。骨が異常に少ない患者さんは、他の治療方法と比較して4本の選択肢もあるということである。少なくとも骨が普通にある患者さんには初めから4本で済ますということは第一選択ではない。ハーバード大学歯学部修復補綴インプラント科の先生も確か2年前アメリカインプラント学会で既存残存骨を分類して発表していた。これらからも、少なくとも世界的コンセンサス(安全な治療を行うためのガイドライン)から逸脱している。ましてや欧米人と比較して顎骨残存骨量が少ない日本人には、失敗率が上がる治療方法である。会社におだてられて(踊らされて)宣伝する歯科医も歯科医。ばかげた宣伝しないでほしい。それに気付いたひとりの先生は言っていた。「自分の親には第一選択ではないよ!」って...。あ~あ。やっぱり...。