可哀想な患者さん。
・今日は、同業者としてあまりにもショックだったため、患者さんのご希望がありその内容を患者さんの言葉を借りて紹介する。
・私のインプラントセンターでインプラントを行う予定だった患者さんが、当院での次回の予約が2週間後だったため、心配してムシ歯治療のためインターネットで上位に出ている品川区の某S歯科医院に行ってしまった。ここまでは患者さんの選択、仕方がない。
・そうしたらその歯科医院の院長に(患者さんの言葉を借りれば)「この歯もダメ、この歯もダメ、神経取った歯は腐るからダメ。すぐにインプラントをやらなきゃいけない。寝てる間にすぐに終わるから」と言われ、患者さんご自身不安になり、「その時は何を思ったのか気が動転して、言われるがままにインプラントをされてしまった(何でもない歯を抜かれてしまった、という口調である)」らしい。私自身、患者さんの言葉を聞いていて、患者さんは、相当落ち込んでいた。
・埋入されたインプラントの部位の一本は私が残す(保存する)予定だった歯である。そして3日後にインプラントをやらなきゃいけないと勧められた歯は現在当院で歯根治療をしている歯である。私は目を疑った。「本当にこの歯を抜くって言われたんですか?」っと。
・レントゲンを見ればどう診ても残せる歯である。患者さん曰く「何でもない歯を抜かれた。(インプラントした部位は)今も膿が出ているしジ~ンと痛いし。...。ホント騙された...。ホント後悔してます...。」患者さんは落胆と憤慨そのものである。
・さらに患者さんは、「今でも痛いし、数日後にまたすぐに反対側の歯を抜いてインプラントします。」と言われ、「とんでもない。こんな大変な痛い思いをして...。やる訳ないじゃないですか!!!」と...。
・追加して患者さん怒ったように「あの品川区のS歯科医院のホームページに書いてあることは嘘ばかりです!!!」
・患者さんの話を聞けば聞くほど、心が痛み、可哀想になってしまった。
・私の治療方針は、その部位は「この歯(の周りは)は化膿していますので、抜いて暫くして状態が良くなってからインプラントをやりましょう。そっちの方が安全ですから」と勧めていたのだが...。加えてその内の一本は残す予定の歯だったのに...。
・埋入されてあるインプラント部位からは、排膿かつ痛みが続いているので、患者さんと相談して、結果的にその歯科医院で埋入されたインプラントは全て抜去させて頂いた。何とも可哀想な患者さんであった。そして同業者として申し訳なく思った。
・何とも後味の悪い思いをした日だった。因みにこの日は台風直撃の日だった。
・ダメ押しで、あれは院長がやったんじゃない、息子がやったんだと思います。息子の実験台にされたんです...。・・・絶句・・・。