インプラント11月25日(土)
一般に先進国と言われる国の中で、(日本はまず間違いなく先進国であろうと思うのでそれを前提にして、)現在の日本の歯科医療は、厚生労働省が認可している範疇では、最新の材料・器材は、ほとんど全てと言って良いほど認可が下りず、先進国各国と比較すると新しい材料・器材が使えないという、日本はおかしい?不思議な状況におかれている。
これは、帰するに、日本のいくつもの業者から「全て厚生労働省の怠慢・勉強不足・お役所仕事・責任逃れに因るものである」ことを聞いた。そのお陰で治療に制限がかかり、患者さんへの負担増になる治療になってしまっており、全ては患者さんに不利益が被ってしまっている。
私の言うインプラント関係の新しい材料・器材とは、患者さんの負担軽減になる材料・器材とお考え下さい。
例えば、
骨移植(補填)材…これを使わなければ患者さんの骨を削り取って自家骨移植を行わなければなりません。運が悪いと腸骨(腰骨)から骨採取されてしまうことがあります。これは患者さんにとってものすごい外科的侵襲(痛み・腫れる)があります。この骨補填材には色々あります。Bio-Oss, P-15, Osteo-Graf, β―TCP, HA(ハイドロキシアパタイト), etc.
新しいインプラント…骨結合までの期間が短くなる優れもの、第三世代の骨結合型インプラント。
どうしても一般の患者さんには、厚生労働省の認可が下りていないもの=良からぬもの、使用は避けるべき・・・という風に映ってしまい、それがねじり巡って、使用したら=悪のようになってしまっている。何とも皮肉な結果である。一部の患者さんは、「患者さんにとって有益な材料・器材を自分から使わないでほしい」と言うようになってしまっている。患者さんは、内容が分からないので、厚生労働省の見解に従っておこうかって…。
厚生労働省の方は、自分がインプラントをしてもらう時、どうするのだろう? 自分も新材料新器材を使わないのだろうか? 自分の身内の治療の時も困るのではないだろうか? 新しい材料が使われれば、術式が簡単になり、患者さんの負担が超軽減されるのである。これは歯科だけではなく、これが歯科だけだったら生きる死ぬというレベルではないからいいかも知れないが、心臓外科・脳外科・生体臓器移植等一般外科にも通じるし、こちらの方がどちらかと言えば本筋であろう。自分そして最愛の妻・子がそういう環境に置かれたら、旧国立・公立・私立等の大きな病院では使用は差し控えられているので、制度上時既に遅いのである。おそらく厚労省のお役人自身・身内が生きる死ぬというレベルの手術が控えている、そういう状況にでもならない限り制度の進展はないであろう。
ここまで書いている私の口腔内には、Bio-Oss,P-15,OsteoGraf に相当する牛骨が添加補填されている。一応私は身を持って証明しているのである。
新しいインプラントに関して言えば、欧米では既に売り出されているインプラントが各社に存在する。これらのインプラントは骨結合までの期間が今までのインプラントに比べ、半分~2/3に短縮されるという優れものであり、当然欧米では認可が下りている。しかし、日本ではおそらく、まず間違いなく、認可は下りないであろう。このような恩恵を厚労省のお役人達は自分が治療される場合自らこの恩恵を断ち切っているのである。…否、上の局長レベルの方達は自分達だけが影で使っているかも知れませんネ?
昔のC型肝炎、緑十字社の事件で当時の局長が十何年も経ってから責任を負わされたそうなので、それらがシコリになって、お役人は何でもかんでも見もしないで?認可書類の判子をなかなか押そうとしないらしい。・・・何とまあ勉強不足を棚に上げて責任逃れと思っているのか?いつもの如く公務員のお役所仕事なのか?何とも言いようがない現状である! 本当、このようなお役人に税金を払いたくありませんネ・・・そう思うのは私だけではないでしょう。このように書くのは諸外国の情勢を見ているからであります。
アメリカの厚生省に相当するFDAと、EUの厚生省に相当するCEの双方でで認可が下りている材料・器材が日本の厚労省で認可が下りてない。おそらく、何年経っても下りないであろう。先進国で認可が下りていない・下りないのは日本だけって言われる位です。
あと、 「日本で薬事が通れば、世界のどこでも通る」とまで言われています。
…この点に関してどなたかコメント感想を下されば有難く思います。肯定論・否定論、どちらでもOKです。その他の意見もあればお願いします。私はおかしいと思うのですが、歯科医師の皆様方・患者さんの皆様方はどのようにお考えでしょうか?
ある業者が言っていました。そもそも厚労省の中では既に認可申請書類が山積みらしく、全くと言っていいほど、やる気のないのも手伝ってか目も通さないし・通せないらしいし、通す気もない?らしい。
諸外国では新製品が開発され、旧製品・旧材料が売れ残っている。海外の業者の目は、当然日本に向く。売れ残り、在庫処分は日本だ!って。在庫処分のターゲットになっているのです。日本は…。何とも馬鹿げた話である。
日本の若い歯科医師よ! 海外に出よう! 遊びでじゃないよ。海外の学会・研修会に参加し、海外の現実を目の当たりにしてみよう! 考えが変わると思う。頭のスイッチがリセットされる。そうすることで皆が日本の歯科医療の進展に少しでも繋がるのではないだろうか?現状から脱出することが出来ると思う。! 若い歯科医師の皆さん、頑張りましょう!
~~~~~~つくづく思いますね。私は運がいい人間だ~ってネ!~~~~~~